ASUSのマザーボードPRIME Z370-AにM.2 SSD『crucial CT1000P5SSD8』を増設した際に気づいたことや注意点をまとめました。使用しているマザーボードによってはM.2 SSDを固定するための専用ネジとドライバーが別途必要になります。
もし新しいM.2 SSDにOSを移動することも考えてる場合はクローンソフトも必要になります。M.2 SSDのメーカーによっては無料で専用のクローンソフトを用意しているので購入時に参考にしてみてください。
事前の準備が大事!チェックポイントは?
- マザーボードの空きスロットと仕様(対応M.2SSDを確認)
- 増設する際のネジ類について
- 購入するM.2 SSDの仕様(マザーボードに合わせる)
順番に見ていきましょう。
マザーボードの空きスロットと仕様について
私の使っているASUSのマザーボードPRIME Z370-Aを使い説明していきます。マザーボードによって多少の違いはありますがポイントさえ押さえてしまえば大丈夫です。
マザーボードに付属していたユーザーマニュアルかメーカーHPで使っているマザーボードのスペック表や仕様表を確認します。どこに何があるのか分かりやすいのでマザーボードのレイアウト表も見ておくと良いです。

参考までにASUS PRIME Z370-Aのスペック表はこちらです。ここのストレージ機能(上図)という項目を確認するとM.2用のソケットが2つあるのが確認とれました。すでに一つのスロットは使用中なので使っていない方にM.2SSDを接続します。

- 上写真の黄色い枠(M.2_2スロット)に増設するM.2SSDを設置します。枠内にスペーサー用の六角ネジを固定するネジ穴が3か所あります。
- 上写真のオレンジの枠(M.2_1スロッ)の所はASUSのヒートシンクで隠れてますがM.2SSDスロットが隠されています。ヒートシンクはネジ止めされています。

ヒートシンクを外すとM.2_1スロットに設置したM.2 SSDが現れます。ネジ止めしてあるのが分かると思います。

M.2 SSDを外すと下に2280、2260、2242と基盤にプリントアウトされてます。このマザーボードの場合はM.2 SSDを設置する際にここのネジ穴にスペーサーをつける必要があります。必要か否かはマザーボードによります。場合によってはネジ自体付属してることもあります。
- M.2_1スロット:keyM、Type2242/2260/2280、SATA/PCI Express3.0x4接続対応(現在使用中、ここに接続しているM.2 SSDにOSを入れてます)注1:ここにSATA接続のM.2SSDを繋ぐとSATA6Gb/sポート(SATA6G_1)は無効になる。
- M.2_2スロット:keyM、Type2242/2260/2280、PCI Express3.0x4接続対応(こちらに増設用に購入したM.2 SSDを繋ぎます)注2:このスロットとSATA6Gb/sポート(SATA6G_5、6)は同じ帯域を使用しており、同時使用には制限があります。設定はUEFI BIOS Utilityで変更することができます。
keyMというのはM.2の端子形状になります。端子形状は主にM-key、B-key、B&M-key3つの種類があります。TypeはM.2の長さです。SATAとPCIは接続の種類になります。SATA接続のタイプはM.2普及初期の規格です。現在はPCI(NVMe接続)の規格が主流になります。
端子形状、Type、接続の3項目すべて対応したM.2 SSDを購入すれば良いことになります。PCIe接続については世代ごとに接続速度が変わりますがこれは購入するM.2 SSDの仕様の所で説明します。
注1についてはSATA接続のM.2SSDを繋ぐ人がだけ気にすれば良い項目です。今回はNVMe接続のM.2SSDなので無視して大丈夫です。
注2についてはSATA接続のHDをSATA6G_5、6につないでいると使用帯域がかぶりますよ、動作が遅くなりますよという注意です。SATA6Gの5番6番ポートにHDを繋いでいる人だけ気にすれば良い項目です。
ここでのまとめ、マザーボードのM.2スロットの規格を確認してそれに対応したM.2SSDを購入します。端子形状、Type、接続の3項目を確認すればOKです。
増設する際のネジ類について
実はM.2SSDを買って実際にスロットに増設する際に気づいたのですが、専用のネジ類が別途必要でした。マザーボードと購入したM.2SSDにはネジは付属しておらず、慌ててネット通販で注文しました。事前にチェックしていればこのようなトラブルは避けられたはずです。
ネジ止めには小型のプラスドライバーが必要です。100均などで売っている精密ドライバーがあれば対応できそうです。ドライバー付きのネジセットもあるのでそちらを選ぶのも良いでしょう。
マザーボードとM.2SSDとの間に入れるスペーサー(ネジセットに含まれる六角ネジで高さに種類有)ですがPCケースとマザーボードを固定する用のスペーサーとは互換性がありませんので注意してください。


自分はドライバーは持っていたのでネジだけのセットを買いました。スペーサー(六角ネジ)の高さは2mmと5mmでした。今回は5mmを使用。
人気のドライバー付きネジセット
購入するM.2 SSDの仕様
これはマザーボードの空きスロットの仕様に合わせて買えばOKです。自分の場合はkey-M、Type2280、NVMeのものを買いました。M.2SSDにも世代があり、今回はCrucial CT1000P5SSD8を購入しました。
PCIeGen3(第三世代)対応です。対応世代によって読み込みや書き込みの速度が違います。Gen4対応のM.2SSDで下位互換があるモノもあったのですがこちらは発熱量が多いとの話もがあることとマザーボードのスロットがPCIe Gen3であるため無難な選択をしました。
PCIeには世代がありM.2SSDを選ぶ際は規格に合ったものを選ぶと安心です。レビューなどで互換性が確認とれているなどの確認もするとより安心かと思います。


付属品は説明書のみでした。


必要ないのかもしれませんが発熱対策でヒートシンクも導入しました。ヒートシンクを装着することで他の機器と物理的に干渉しないかチェックしたほうが良さげです。このヒートシンクにはプラスドライバーも付属してました。
M.2 SSDをマザーボードに取り付ける作業
- 静電気対策のためアースの効いている金属に触れる
- PCの電源やコード類を抜く
- 作業しやすいようにPCは横に倒す
- M.2スロットの位置をマニュアル等で確認して必要に応じてグラボやケーブル類を外す。
- ネジ類の位置を確認する
- M.2SSDはマザーボードに対して並行に差し込む
静電気対策のためアースの効いている金属に触れる
静電気対策は基本です。玄関ドアノブなどに触れて静電気を体から逃がしましょう。
PCの電源やコード類を抜く
ケーブル抜くだけで作業しやすくなります。面倒かもしれませんがケーブルは抜いてついでに掃除もしておきましょう。
作業しやすいようにPCは横に倒す
PCケースの形状にもよりますが一般的なタワー型であればサイドカバーを外して横にした方が作業しやすいです。ねじ止めとう細かい作業があるので倒しましょう。ついでにケース内の掃除もしましょう。
M.2スロットの位置をマニュアル等で確認して必要に応じてグラボやケーブル類を外す
増設する先のM.2スロットの位置が分かっていれば増設作業をするときにグラボやCPUクーラーを外すか否かの判断が出来ます。自分の場合はグラボだけ外せば増設可能でした。ここも事前にチェックしておくと作業効率がよくなります。
ネジ類の位置を確認する
ASUSのマザーボードの場合スペーサー用のネジセットが必要になりました。マザーボードに2242/2260/2280の数字がプリントされているので購入したM.2SSDのサイズに合った所に専用の6角ネジを取り付けます。
M.2SSDはマザーボードに対して並行に差し込む
ノートPCの場合はスロットに斜めに差し込んでいくタイプもあるようですが念のため平行に差し込むと安心です。きっちり差し込めたら平ネジで固定して取り付けは完了です。自分はグラボの電源ケーブル抜いたまま組立直しちゃったので同じ間違いをしないよう外したものはきっちりと戻しましょう。
PCを起動してM.2 SSDSDの初期化をする
- PCを再起動して増設したM.2 SSDが認識されているか確認
- ディスクの初期化をする
PCを再起動して増設したM.2 SSDが認識されているか確認


最初にエクスプローラーを確認すると認識されてなくて焦りました。デバイスマネージャーのディスクドライブを見ると認識しているようです。ネットで調べるとディスクの初期化が必要であることが分かりました。
ディスクの初期化をする
win11でのディスクの初期化手順を説明します。

まずはwin11のスタートボタンを右クリックしてディスクの管理を選択します。


ディスクの管理を見ると増設されたM.2 SSDが初期化されてないという表示がでます。ここでMBRかGPTどちらかを選んでOKボタンを押します。
MBRは古いOS(win7以前)をサポートします。
GPTはMBRより新しいシステムです。古いOSのサポートはいらないのでとりあえず新しいシステムでフォーマットしました。
MBR GPTの違いについては以下で確認してみてください。
https://www.google.com/search?q=mbr+gpt+%E9%81%95%E3%81%84&source=lmns&bih=1289&biw=2560&hl=ja&sa=X&ved=2ahUKEwjei_3Ot9_8AhWgyIsBHT3VBdEQ_AUoAHoECAEQAA
エクスプローラーを確認すると新たに増設したM.2SSDが表示されているはずです。これで増設作業は終了となります。お疲れ様でした。

お疲れ様でした。引き続き増設したSSDにOSを移動させる作業に進みます。必要なかたは参考にしてみてください。
OSを新しいM.2 SSDに移動する場合の手順
- クローンするためのソフトを用意する
- ソフトの操作方法
- BIOS上で起動ディスクを変更する
- 動作確認を行う
クローンするためのソフトを用意する
フリーソフトでもクローンソフトはあるみたいですが制限があったり失敗報告があります。オススメは購入したメーカーが無料提供しているクローン用のソフトです。メーカーが提供してない場合は評判のよい有料ソフトを買うことになりそうです。
クローンソフトを提供しているメーカーはcrucial以外にもTranscend、SanDisk、Western Digital等ありますので確認してみてください。
今回はcrucial提供の「Acronis True Image for Crucial」を使っていきます。クローン元、あるいはクローン先どちらかがcrucial製品でないと利用できないので注意してください。(未確認ですがcrucial製品がPC上に接続されていれば機能するらしいです)
ここをクリックするとAcronis True Image for Crucialをダウンロードするページに飛べます。

上記ページでダウンロードしたファイルをダブルクリックしてインストールしましょう。
ソフトの操作方法

インストールをクリックしてスタートです。

同意するにチェックを入れてOKを押します。

インストールが完了するとこの画面が出てると思います。クローン作製ウィザードを開始を選びます。この画面を×で閉じた場合は下の画面に変わります。

こちらの画面から進める場合はディスクのクローン作成を選択します。

クローンモードは自動を選びます。

ソースハードディスクは現在OSが入っているものを選択します。(クローン元)

作業中の画面です。

ターゲットハードディスクはクローン先を選びます。今回増設したものを選択します。

今回は増設したディスクにOSをクローンするので一番上を選びます。

下の実行ボタンを押すとクローン開始します。
クローンは以上になります。
BIOS上で起動ディスクを変更する
PCを再起動させてUEFI BIOS画面に入ります。BIOS画面では起動ディスクを今回クローンした先のものに替えて正常に動作するかを確認していきます。
ASUSの場合は再起動時にF2キーを押すとBIOS画面に入れます。メーカーやマザーボード毎に違いがあるので確認してみてください。

上記画面が出てきた場合はEZ ModeですのでF7キーを押してAdvanced Modeに切り替えてください。

上記画面がAdvnaced Modeになります。言語設定で日本語に直せます。

メニューから起動(Boot)を選択します。次にセキュアブートメニュー(Secure Boot)の中のBoot Option#1の右にあるプルダウンメニューの中からクローン先のディスクを選択します。Boot Option#2以降はDisabledで大丈夫です。

メニューの終了を選び、変更を保存してリセットを選びます。

この画面では特に変更箇所の表示は出てませんが本来設定変更箇所が表示されます。OKを押してください。
再起動が始まりパソコンが無事立ち上がればクローン先のOSで起動できたことになります。
暫く操作して問題ないようであればクローン元をディスクの管理を使いフォーマットしデータディスクとして活用する流れになります。
OSのクローンはこれで終了です。お疲れ様でした。
今回はM.2SSDの増設とOSクローンについて解説しました。ご覧頂き誠にありがとうございました。

お疲れ様でしたなのだ。
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